英語って日本人に必要?
なぜ英語が話せないの?
僕が知る限り,多くの日本人は英語を話すことに抵抗がある.
それはなぜか.
・島国だから英語を話す機会がない.
・英語教育で「話す」ということをそんなにやっていない.
・間違っているかな?と気にして使わない.
まあ,いろんな要因が考えられる.
ちなみに,僕は英語を本当にちょっとしか話すことができない.
僕の世代は中学校・高校で最低6年間英語をやっているはず.まして今は小学校から英語の教科がある.しかも最近なんて幼稚園から英才教育で英会話教室に通わせるなど,
「英語話せる=エリート街道まっしぐら」
くらい考えてる人もいるだろうな.
僕はもともと,英語をかなり早くからやることには反対だったし,大学に入る前は英語話せるようになって卒業するっていう目標を立てたけど,途中で,別に話せなくても困らないでしょ.という結果にたどり着き,中学校,高校の英語の免許のコースを受講にしていたにも関わらず,ほとんど勉強しなかった.
その結果どうなったかというと,
ドイツに来て,だいたいしか英語を聞き取れない,自分の意見を述べられない,友達ができない,など結構苦しい思いをした.
英語はちゃんと勉強しないと,将来困る.だから今の子どもたちもやるべきだ.
なんて軽い言葉を言うつもりはない.だいたい僕は,将来のために貯金するとか,将来のために勉強するとか,そういう目的もないのに備えをするのは好きじゃない.じゃあなんでこんなこと書いてるんだって話ですね.
選択肢を広げることの大切さ
僕は,英語を話せることによって単純に選択肢が広がると思っています.
僕が経験した進路は,義務教育を終えた後,自分の成績に見合った高校に行き,その後「先生になりたい」と思い,教育大への進学を決めた.そして,まだ学べることがあると思い,大学院への進学を決めた.ここまで自分で選択して進路を決めてきたつもりだったが,仮に中学校の3年間で外国人とコミュニケーションが取れるほどの英語を学べていたらどうだったろうか.高校はもしかしたら家から通える範囲で考えていたかもしれないが,大学進学は,日本だけじゃなく海外の大学も視野に入れて進路を考えていた可能性がある.また,その後は海外でそのまま働く,もしくは日本に帰ってきて自分にあった仕事を探していたかもしれない.
小さい頃からコックになりたい!と思っている子がいたとする.日本にいると,高校を出てから専門学校に行くなどの選択肢になるだろう.でも英語でコミュニケーションが取れれば,高校を出てから料理の本場,イタリアやフランスに行くか,日本で勉強しようかと迷うことができるのではないだろうか.
僕が言いたいのは,英語をできるように学校教育頑張れということでも,日本より海外の方がいいということではない.ただ,夢の持ち方,将来のやりたいことの選択肢が増えるのではないかということである.海外で〜がしたい!と思っても英語もその他の言語も話せないとなると,やはり壁は高くなってしまう.それって結構切ないことじゃないかと思う.
ドイツに来てみると,ほとんどの若者が英語を話せる.僕はドイツ語を勉強しているけど,急に英語で話しかけられると英語とドイツ語がよく混ざる.
ドイツ語で,Ich komme aus Japan(イッヒ コメ アウス ヤーパン)
「私は日本から来ています」
と言うが,英語で Where are you from?
と不意に聞かれると,I came aus Japan!(アイ ケイム アウス ヤーパン)
と答えてしまうといった感じ.
これをよく,デングリッシュ(Deutsch とEnglischが混ざること)と言うんだけど,なかなか頭で切り替えがきかない.しかしドイツ人は物の見事に切り替えて話す.
しかし,ドイツではほとんどドイツ語でコミュニケーションが取られていて,ドイツ人同士だとほとんど英語なんて話さない.なのにどうしてこんなにしっかり英語を話せるんだろうと思って質問してみると,かなり早い年齢で英語の教育が始まるし,子どもたちは英語を積極的に使おうとするらしい.
小学校高学年くらいになると,もうみんなドイツ語と英語を使いこなせる.日本語しか話せないことが本当に悔しく感じるわけね.
でも彼らくらい英語が話せると,間違いなく将来の夢は,みんながバラバラになる.みんな行くから僕も大学になんとなく行こうなんてならないはずだ.僕は数ある選択肢の中から自分で,「これがやりたい!」と思う方向へ進んでいくことが本当に大事だと思っている.誰かがその道を選ぶからついて行こうとするのは,自分で大事な選択をする機会を失っているんだ.
日本語以外の言語を学ぶ→将来の選択肢が広がる→自分で考えて選択して生きていける
僕ができることは何か
何度かこのブログで言っているが,僕はこれからの子どもや学生を支え,なんらかの環境を提供したいと思っている.
正直,やりたいことなんて本当にいくらでもあるのだが,その一つにこれからの子どもたちの選択肢を広げてあげることってのがある.その一つの方法が『外国語』だと思っている(僕は今現在ほとんど話せません笑).幸いなことに僕は英語を教える免許を持ってるんだけど,大学の時は話せなくても文法とか教えられるだろうくらいに考えていた.
でも実はそんなことないし,そんな考えの人間が英語を教えるのはやっぱりナンセンス.
最近の英語の授業はALTと一緒にやったりするけど,それはそれで子どもたちが英語に触れる機会としては大事.でも日本の英語教育の根本にはセンター試験や高校受験があるから,どうしても書く・読むが強くなってしまう.もちろんそれはそれで大事だけど,言語ってそんなテストのためにあるものじゃなくて,やっぱりコミュニケーションのためにあるものだと思う.
せっかくドイツにいて毎日ドイツ語を話す機会があるのに,間違いを恐れたり綺麗なドイツ語を使おうとして,結局全然話さない人も日本人には多いらしい.そんなこと言い出したら日本人は日本語だって綺麗に話していない.とりあえず話してみて,違うと言われれば次の時直せばいい.恥ずかしいとか間違えたらどうしようと思うのは本当にもったいない.失敗とは友達にならないとダメだ.
僕が将来子どもたちと関わるなら,言語のことじゃなくてもどんどん失敗させる.みんなが失敗すれば,絶対恥ずかしいなんてなくなるはず.そうすれば,「英語話せたら,日本人だけじゃなくていろんな国の人と友達になれる!」「英語話せるようになってきた!」と子どもたちが実感するはずだ.「できた!」という感動のためには失敗が不可欠だと僕は考えている.
僕は今ドイツ語を話してコミュニケーション取れた!と感じることがとっても楽しいし,日々のやりがいにもなっている.この感覚を日本で作れれば,きっと子どもたちはすぐに英語なんて話せるようになる.やっぱり大事なのは環境づくりだと思う.
僕にできるのは,外国語話せたら楽しい!面白い!って思わせる環境を作ること.
外国語を話せるようになることは,間違いなく人生の選択肢を広げてくれると思っている.
うん、本文がながいな。笑笑
次からは英語で書こ。