なぜ,海外へ??

海外へ行くのはなんで?

今年で僕は24歳.
周りのみんなは働いたり,結婚したり,

やっぱりそんなみんなと自分を比べないわけじゃない.

 

海外に1年住んで,それから,大学院出て,
その後もやりたいことがあって…

いつから海外で生活したい,
そんなことを思うようになったんだろう.

 

よく,高校に向かう電車の中で,幼馴染の翔大と,アメリカでどでかく生きたいなんて話していた.スティーブ・ジョブズのスピーチを聞いてかなり感銘を受けて電車の中ででっかい声で話していたのをよく覚えている.

 

その頃から僕は,学校の先生になりたいと思っていた.中学校の時も高校の時も職場体験は学校に行ったし,何より中学校の先生も高校の先生もとっても好きだった.こんな先生にいつかなって子どもたちと成長できるなんて最高の仕事じゃないか!と思っていた.

 

高校の先生にすごい奴がいた.大学を卒業してから3年間,自転車で世界を回った後,先生になりたいと考え,大学に行き直して教職を取り,とても難しいと言われている札幌市の高校英語の教員採用試験を一発で合格している.

 

そんなある先生は,

 

「面接で落ちたことがない.そして俺は誰よりも人生を楽しんでいる.」

 

と言っていた.そんな先生の言葉は何か説得力があって,心動かされるものがあった.そんな先生に言われたのが,「海外に行くなら,1人でアメリカだな」と.そんな言葉を聞いて,俺も自分が,「面白い!」と思える人生を生きようと決心した.後悔しないように生きようと.


大学の時の自分

先生を目指して大学に来たわけだが,来て数ヶ月で教員養成課程というものを疑うようになった.まず,大学に貼ってあった「夢(教師)を目指して頑張ろう!」というポスター.そして,毎週金曜日小学校へ出向く研修.教師とはいったいなんなのか,そして自分が目指すものとはなんなのか.とても考えさせられた.

まず,僕の夢は教師になることではない.教師になってどんな風に子どもと関わり,生きていくってこういうことじゃないかって考えさせられるように自分がもっともっと学ぶことだった.毎週金曜日は僕にとって本当に嫌な一日だった.小学校に行き,毎週雑用をやらされ,活動報告に「先生という仕事は子どもたちの前に立つだけが仕事じゃない」と思ってもいないことを書く.

 

その頃から何か違うと思っていた.自分はこんなことを目指しているわけじゃないと.

 

ただ,僕はそれでも先生を目指していたと思う.なぜなら,働いている先生には素晴らしい先生がたくさんいたからだ.実習であった先生,大学で話をしてくれた先生.彼らの話を聞いているとやっぱり先生になりたいと思っている自分がいた.

 

大学では,いろんなことに挑戦したと個人的には思っている.旅に出たいと言い,自転車で釧路の周りの街を見て回った.今まで縁がなかった楽器(ギター)もやってみた.山登りをしたり,マラソンをしたりと今までやったことのないことに挑戦した.それは自分でいろんな経験をしてみることで将来子どもたちに伝えられることが増えるからではないかと思っていた.何より,自分が面白いと思えることに数々出会ってきた.

今まで続けてきたサッカーも,大学サッカーという監督・コーチがいない中でチームをまとめる立場に立ち,辛い時期を乗り越えながら4年間精を出して努力した.

 

大学時代は,高校までの自分とは違う梅村拓未を見つけ,面白い生き方を見つけることができていた.

 

 

しかし,海外には出なかった.

海外に出なくても,面白いなと感じることに出会っていたからなんだろうか.

何より,海外に出たいという動機が自分にはなかった.英語を話せるようになりたいという動機も薄かったし,旅行で行ってみたいくらいにしか思っていなかったのかもしれない.

もっと伝えられることを増やしたい,まだ教師になるのは早い.そんなことを思い,研究したいという思いとは全く違ったもので,大学院への進学を決めた.


海外に出るという決断

大学院に来て,確かに大学時代とは別の刺激を得ることができたし,本当にいろんなものを得ることができたと思う.教師という仕事,教育というものを別の視点で見つめることができた.

しかし,それでも何か物足りなく感じていた時に出会ったのは,またしても

 

「先生」という職業につく人だった.

 

その人も,本当に面白い人だった.そして,僕はその人の経歴を聞いてこんな「先生」になりたいと思った.大学院時代に青年海外協力隊に行き,その後アメリカの大学に留学,そして日本に帰国して3年中学校で教師を務め,大学の先生になっていた.その先生からいろんな話を聞いたが,海外に出たからといって何かを得られるわけではないけど,よくわからない自信と経験値はつくよと言われた.とにかく,モヤっとしている今の自分から脱皮したかったのかもしれない.

 

その人の話を聞いてから,海外に出たいと強く思うようになった.

面白いことがしたいというアホみたいな思い.だが,ここでいかなければ道が開かないんじゃないかという危機感もあった.そんな中,海外に出る1つのハードル「お金」をクリアする話をいただき,ドイツで1年間研修する機会をいただいた.

確かに迷う要素は多かった.周りの友達がみんな働き始めている事実,クラブでサッカー教室を開いたばっかり,何より1年も海外!?っていうことに信じられない自分もいたけど,いろんな人に背中を押してもらい,自分なりにここでいかなければという思いもあり,ドイツ行きを決めたわけだ.

 

そして,ドイツに来て3ヶ月.実は毎日ブログを書きたいくらい,今までの人生では考えられないことが起こる.ただ,面白い!と思うことがあると同時に,辛いなあとか,もう嫌だなあと思うことも起こる.家から出たくなかったり,なんでドイツに来てるんだろうって考えすぎてしてしまうことも多い.

最近なんて,3ヶ月経ってもドイツ語はわからず,持ってきた自転車も盗まれてしまい,買った荷物も届かない,人生でまともな虫歯に初めて襲われ,歯医者に行かなければいけない状態,うまくビザの手続きもできていない.どれだけ失敗に慣れてきたとはいえ,流石に毎日こうだと嫌になる笑

ただ,それでも,海外に,ドイツに来てみてよかったなと思うし,海外に出ようかなと思っている人には来ることを勧めたい.なぜならそれは,良くも悪くも今までしたこともないような面白い経験ができるからだ.そして旅行だけでなく住んでみるのがいいと個人的には思う.それが日本とドイツの生活の違いや文化,当たり前と言われていることがどれだけ違うかが少しずつわかってくる.

たまに,「何になりたいの?」と聞かれることがある.その質問にいつも答えられない.なぜなら,なりたい職業は僕にとってそんなに問題じゃないからだ.でも,やりたいことはたくさんある.僕は年代問わず,人と関わって何かを伝えられる仕事がしたいとずっと思っている.教壇に立って教師として子どもと関わる,スポーツクラブの人間として子どもと関わる,教育を学ぼうとする学生と関わる,実は職業なんてなんだっていい.

 

ドイツにきてたった3ヶ月しか経っていないけれど,本当に選択肢が増えたし,視点も見え方も多様になったと思う.その中で子どもと,あるいは学生,大人とも,たくさんのことを一緒に学んでいけるそんな大人になるたいなと思っている.

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