人を導く人ってすごいよ

努力の仕方を間違えてはいけない

知っているかどうかでその後の人生は大きく変わると僕は思っている.

 

最近,弟(高校3年生)と弟の友達(高校3年生)にエセ家庭教師をしているわけなんだけど,これがなかなか面白い.

彼らは一流大学を目指しているわけではなく,とにかく何とかして大学に入りたいと思って勉強している.個人的にそれで高額の授業料を払うほど,大学って素晴らしいところだとは思っていないんだけど,それでも彼らが行きたいというのだから,応援はしてあげようと思い,僕のできることはしようと思っている.

 

しかしながら,彼らの状況はなかなか厳しい.まず,勉強なんてそんなにまともにやったことないから,やり方が分からない.

 

僕は一応,準進学校というなんとも微妙な位置付けの学校に通っていたのだけど,受験が近づくにつれて,こんな会話が増える.

 

「俺,昨日寝ないで10時間も勉強したわ」

 

確かに勉強をするにあたって,量をこなすというのは大変重要なことなんだけど,量をこなすことと,長く時間をかけるというのは似ているようで違うと僕は思っている.

 

まあ,彼らは時間をかける,寝ないでやるみたいなメンタルもないので,その辺は心配していないのだけど.

 

とにかく,モチベーションを維持するのが難しい.やっぱり人間というものは,生きている環境や文化に影響を受けるので,周りが勉強する空気感でなければ,一人で黙々と続けるというのはとても難しい.日本にいて,周りに英語を話す人がいなければ,習得が難しいのも似ているかもしれない.そういう環境に飛び込んでしまえば,ことは早いのかもしれないが,塾に行くとかなりお金がかかったりもする.

 

そして,彼らがすぐやってしまうのが,なんとか暗記して乗り越えようとすることだ.センター試験のような総合力なるものを使うようなものでは,定期試験とは違って短期記憶に頼るのはかなり難しい.単語なんて一個覚えれば一個忘れてしまうし,何より単語帳をずっと暗記し続けるなんて面白くない.英語の長文だって,基本的に物語や何らかのストーリーがあるんだからそれを楽しんでほしいと思う.

 

彼らの時間をかけて,ノートに書いたり,声に出したりして暗記しようとするのは,間違った努力だと僕は思っている.

例えるなら,日本に住んでいてアメリカに行きたいと言っているのに,やる気出してずっとJRの格安チケットを探しているのと一緒だ.どんなに安いJRのチケットを買えたとしても,絶対にアメリカには行けない.


「頑張れ」は指導ではない

では,彼らをどう導いてあげればいいのか.

 

確かに問題の解き方を教えてあげるというのがとても大事だと思うが,最近の流行りで言うと,問題のやり方を教えてあげるのではなく,目の前に出てきた問題を解決できる能力をつけさせることが重要になってくると思っている.

 

この問題はこうやって解くんだよを教えてあげると,その問題は解けるけど,他のは無理ということになってしまいがち.だから,英語の問題をつけるためには,解き方ではなく,根本的な「英語力」を身につけてあげることが必要だと思う.

 

英語というのは,単語力や文法力が基礎になって,成り立つものなので,中学校の英語の基礎が身についていない彼らにどれだけ,センター試験などの問題を見せて解き方を教えても基本的に力にはならない.それこそ暗記でなんとかしようとしてしまう.

 

だから今の時期,つまり勉強の始まりは,できることを少しずつ増やして,あ,英語わかってきたという感覚を掴んでもらうことだ.今までほぼ0だったのが,見たことがある単語が増えてきたり,文法を暗記ではなく理解できるようになってくると文章を読めるようになるのは至極当然の話だ.

 

さらに,いついつまでにここまで行こうとノルマを設定していくことで,自ずとやることがわかってきて,気づいたらこれができるようになっていたという状態を作り出すことができる.それくらい見通しが持てるということは大事なことだ.

 

まあ,これはでも,ど素人の僕がやることではなく,本来高校の先生がしてあげることだと思うし,中学生の時からいろんなことを自分で解決できる力をつける機会が学校にはあるはず.

あの山の頂上に登れと言われても,登山においての持ち物,コンパスの見方など知らなければ,頂上にはたどり着けない.

 

そんなことみんなわかっているのに,一人で頑張って登ってこい!という指導者が多いと感じるのは気のせいだろうか.


ゴールを決めて,あとはゴールまでの道を作る

以前にも書いたが,今から医者でもパイロットでもなれるというのは,「なり方がわかったら」という話である.

本田圭佑やイチローが,小学生の時から,日本代表で活躍する,メジャーリーグで活躍すると作文に書いて,それを実現させているのは,そうなるまでの正しい努力の方法を知っていたからではないかと思う.

 

今まで,何となくこうなりたいな〜と思っていたことも,

「何歳までに〜になる」「そのためには〜に所属する,〜に習う」

 

と決めてしまえば,何かしらのアクシデントが起きない限り,その通りになると思う.

 

一年後にアメリカに行って,小学校に先生をやる!と決めれば,まずは下調べで先生ができるところを調べ,同時進行で英語を話せるように勉強する.先生をするために試験があるなら,試験日は決まるから,その試験に合わせた対策をする.後は飛行機を取って,アメリカで先生をしたことのある人,働いたことのある人,あるいは今働いている人に話を聞いて情報を集める.

 

こんな風にやれば,事故が起きない限り,一年後にアメリカで先生をすることができる.準備段階で一年後は厳しいとなればもう半年or1年伸ばしてもいい.ただこの延期も最初に1年後と決めなければ,ないことだから,決めてしまうというのはとても大事だ

 

受験なんかは,〜までに何点取れるようにするというのは勝手に決まるので,ある意味目標は設定しやすい.あとは点数の取り方を抑えればいい話.

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です